実技検定試験と学科試験をクリアし、残すは安全運航管理修了検定試験。試験内容はブリーフィング用資料の作成と本番さながらのブリーフィング(3人1チームによるプレゼンテーションによる形式)。
ブリーフィングについて、ドローン大学校代表理事を務める名倉真悟氏の著書「マンガでわかるドローン」(オーム社)には下記のような説明があります。
「ドローンを飛行させるためには、飛行日時、飛行経路、飛行高度など、飛行予定の情報を事前に整理・確認することが重要です。」
「そして、『無地航空機の飛行に関する許可・承認の審査要領』によって、『航空法』にもとづく許可・承認を受けて飛行を行う場合には、そのつど飛行前にドローン情報基盤システムを利用して飛行経路に係る他のドローンの飛行予定の情報等を確認するとともに、飛行予定の情報を入力することが求められます。」
「ブリーフィング(プレブリーフィング)とは、飛行の目的、飛行日時、使用機体、バッテリー、離着陸地点、飛行ルート、天候予報、人員配置、予想できる脅威、安全対策など、飛行を行ううえで注意すべき事柄を事前にチェックして関係者(クルー)全員で情報共有するためのミーティングをいいます。」
私たちチームのブリーフィング資料は、建築プランニングの際の参考動画撮影を想定して作成。想定する依頼主であるK建築研究所様からの依頼内容およびニーズは下記の通り。
依頼内容:
ホテルのプランニング・間取り設計を行う際の参考用動画を撮影
ニーズの背景:
① 間取り設計を行う際、宿泊客が立つ位置から見えるであろう景色の動画を確認して、屋上フェンスや客室窓の位置を検討したい。
② 隣接マンションの住民のプライバシー保護のために、各階から見えるであろう隣接マンションの窓の見え方を確認して、窓や外側階段などの配置を検討したい。
ブリーフィング資料全体は下記項目にて構成しました(全17ページ)。
撮影場所、撮影ルート、法令制限事項、スタッフ配置位置、全体スケジュール、撮影当日の体制・流れ・持参物、使用する機体、リスクマネジメント、事前・緊急連絡先、見積書。
プレゼンから質疑応答まで含めて所要時間約1時間半。
現場実務レベルの質問や想定外の質問については冷や汗かきつつ回答。同時に、このブリーフィング資料に基づき実際にドローンを飛行させる場合の修正・改善事項も頂きました。それによって更に「現場実践」レベルのブリーフィング資料に近づけることができたと思います。
そして結果は、、、無事「合格」を頂きました。
これにて、晴れてドローン大学校卒業となります。修了証を JUIDA(一般社団法人 日本 UAS 産業振興協議会)に提出することで、民間資格である「JUIDA 操縦技能証明証」と「JUIDA 安全運航管理者証明証」を取得することができます。
とは言え、まだまだ初心者操縦者であり、卒業によって漸くドローン・ビジネス考察のスタート地点に立つことができた、ということになろうかと思います。
(次は、シリーズ最後として「総括」を書いてみようと思ってます)