第1章 書く前に準備する
第2章 読み返して直す
第3章 もっと明快に
第4章 もっとスムーズに
第5章 読んでもらう工夫
「完食されるラーメンは美味しいラーメン」
にたとえながら、
「完読される文章は良い文章」
として「良い文章」を定義し、良い文章を書くための技術や思考、心構えなどを丁寧に指導してくれている本書。
そして、
読み手に対する著者の深い思いやりが込められた優しい本書。
テレワーク/リモートワーク制度の導入が一気に進んできています。この制度をうまく活用しながら、自他ともに評価できる/される仕事ができるかどうか。その明暗を分ける要素の一つは「文章力」だと思います。メールやチャット、ブログ、SNSなどを活用しながら日々仕事をこなしている方なら、その通り!と賛同いただける方もきっと多くいらっしゃると思います。
『学校教育ではよく「国語は全教科の基礎体力」といわれますが、同様に「文章力は社会人の基礎体力」なのではないかと私は思っています』
ブログを書いているくらいだから、私自身は文章を書くことが嫌いではないし、苦手でもありません。しかし、「読み手」の気持ちに立ち「読み手」が完読できる文章を書くことができているかどうかについては、それほど自信はありません。
本書を読むのは2回目です。本書を読んで、実際に文章を書き、そしてまた本書を読む。これを繰り返すことで、すべての「読み手」が完読できる文章が書けるようになりたい。本書を再び手に取り、その思いをさらに強くしました。
「いくら言葉巧みでも、数字の間違いや論旨の破綻に気付けないライターは現場に出せません。事実から固める手堅い書き手になりましょう」
「『内容さえ良ければ読まれるはず』という独りよがりは捨てて、ルックスの良さや、心地よい読み味を追求するサービス精神を発揮してください」
「何かを切り捨て焦点を絞るには覚悟が必要。よくないのは、不安や配慮に押し切られ、玉虫色の表現に陥ることです。いつも読者本位で考えて」
「言葉選びの第一歩はサービス精神。「読み手に優しく」を最優先に考えれば、「閉じた言葉」は自然と排除されていくものです」
「モヤっとしたら即検索。「たぶんこうじゃない?知らんけど」は絶対ダメです。モヤモヤに対する感受性を落とさないこと!」
「面倒くさくても具体的な数値や事実を積み重ねることによって、知っている人にも知らない人にも伝わる、客観的な記述ができるようになります」
「長い文章力を完読してもらうには、読者の関心が切れないよう盛り上がりを配置する構成力が求められます。サビ頭の勢いでは乗り切れませんよ」
「大事なのはルールでも書き手のエゴでもなく、読んだ人に論旨が伝わることであり、その目安が完読でしたね。いつでも読者目線を忘れずに!」
ブログを通じて文章を書き、発信することは「文章力」を高めるための有効な方法です。どうか引き続き、私の「文章力」アップのためにも、お付き合いいただければ幸いです。そして、お気づきのことがあれば、ご指導的な視点からどうぞ遠慮なくご教示ください。